寒い季節になると、鍋や煮込み料理に欠かせない存在となる「長ネギ」。一年を通して手に入る野菜ですが、実はその美味しさや栄養価、家庭菜園のしやすさなど、知られていない魅力がたくさんあります。今回は、そんな長ネギの栄養や旬、生産地、選び方、保存法、そして育て方やおすすめレシピまで、主婦層の皆さんに役立つ情報をまるごとご紹介します。
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長ネギは、薬味としてだけでなく、健康を支える栄養も豊富に含まれています。●アリシン:血行を促進し、免疫力を高める効果があります。特に風邪の予防に効果的です。●ビタミンC:抗酸化作用があり、肌の老化防止や風邪予防に役立ちます。● カルシウム: 骨や歯の健康維持に欠かせないミネラルです。●カリウム:余分な塩分を排出し、高血圧の予防やむくみ解消に役立ちます。●食物繊維:腸内環境を整え、便秘の予防に効果的です。これらの栄養素を効率よく摂るには、加熱しすぎないことや、白い部分だけでなく青い部分も活用するのがポイントです。
長ネギの一番おいしい時期はは「冬」11月〜2月です。寒さにさらされることで甘みが増し、煮込み料理に最適です。とろけるような食感と、ほのかな甘さが特徴です。
価格が安定していて手頃になるのは「秋〜冬(10月〜2月)」です。この時期は全国的に出荷量が増えるため、比較的安価で手に入れることができます。
➀千葉県:温暖な気候を活かした通年栽培が盛んで、関東近郊への出荷量も多く品質が安定しています。➁埼玉県:肥沃な土地を活かした大規模な露地栽培が特徴で、白く太いネギが育ちます。➂茨城県: ネギの主力品種「夏扇」などの栽培が盛んで、関東圏への供給基地として知られています。(農林水産省2022年データより)
➀中国:世界のネギ生産量の約8割を占める一大生産国。主に内陸部で大量に栽培され、料理にも日常的に使われています。➁韓国:キムチやスープなどの料理に欠かせない存在。細ネギ・葉ネギも含めてバリエーション豊富です。➂日本:品質の高い白ネギを中心に、全国で多様な品種が栽培されています。(FAO2021年統計データより)
◎ 白い部分にハリとツヤがあるものを選ぶ◎ 根元がふっくらと丸く、乾いていないものが新鮮◎ 青い部分が濃い緑色で、しおれていないもの◎ 曲がりが少なく、まっすぐな形のものが育ちの良い証拠◎ 切り口が乾燥しすぎていないものを選ぶと風味が良いです
【冷蔵保存】 新聞紙やキッチンペーパーで包み、ポリ袋に入れて野菜室へ。立てて保存すると鮮度が長持ちします。【冷凍保存】 刻んでからジップ付き袋に入れて冷凍。加熱調理に使う場合は凍ったまま炒めたり、汁物に入れたりできます。【乾燥保存】 細かく切って天日干しし、密封容器で保存。味噌汁や炒め物のトッピングに便利です。
「畑でなければ無理」と思われがちですが、工夫すればベランダや日当たりの良い場所でも育てられる野菜です。深さが30cm以上あるプランターを選びましょう。育てやすさレベル:★★☆☆☆(中級)◆必要な条件:日当たりが良く、水はけのよい土壌が適しています。畝を高く作り、排水性を確保するのがポイントです。◆水やりのコツ:・表面が乾いたらたっぷりと与える・過湿にならないよう、排水に注意します◆受粉: 基本的に受粉は不要です。ネギは球根状の「ヒゲ根」を伸ばして増えるため、自家受粉の心配はありません。◆ 苗や種を植えるのに最適な時期: 春植え:3月〜4月/秋植え:9月〜10月◆ 収穫までの期間 苗から育てる場合:約4〜6か月で収穫が可能です。葉がしっかり立ち、白い部分が十分に伸びたら収穫の目安です。
●夏扇(なつおうぎ):暑さに強く、夏の収穫に適した品種です。根張りが良く太さも出やすいのが特徴です。●ホワイトスター:白根が長く、見た目も美しい品種。味がやさしく、加熱すると甘みが増します。●九条太(くじょうふと):関西で人気の品種。太めで柔らかく、鍋や炒め物にぴったりです。●太くまっすぐ育つ白ネギの代表格で、関東で多く流通しています。: 太くまっすぐ育つ白ネギの代表格で、関東で多く流通しています。●下仁田ネギ:群馬県下仁田町の特産品で、太短く甘みが強い。煮込み料理に最適です。
◆とろとろ白菜と豚バラの重ね蒸し【材料(3人分)】・長ネギ(太めのもの)……2本・オリーブオイル……大さじ1・塩……少々・ポン酢……適量・かつお節……適量(お好みで)【作り方】1.長ネギは皮をむかずにそのまま丸ごと使用します。根元と青い葉の部分をカットし、20cm程度に切りそろえます。2.フライパンにオリーブオイルを入れて熱し、中火で長ネギをじっくり焼きます(フタをして蒸し焼きにすると甘みが増します)。3.全体に焼き色がつき、柔らかくなったら皿に取り出し、塩を少しふります。4.ポン酢をかけ、お好みでかつお節を乗せて完成。【ポイント】ネギの皮ごと焼くことで水分が閉じ込められ、とろっと甘く仕上がります。・オーブントースターでも調理可能です(200℃で約15〜20分)。・ワインや日本酒のおつまみにもぴったりです。
毎日の食卓で何気なく使っている長ネギですが、実は栄養も豊富で、保存や栽培の工夫次第で年間を通じて活用できる優秀な野菜です。新鮮な長ネギを選んで食卓で大活躍させましょう!