甘くて栄養たっぷり!さつま芋(サツマイモ)の魅力をまるごと紹介

寒くなる季節になると、ふっくら焼き上がった「焼き芋」の香りが恋しくなりますよね。昔ながらのおやつとしてだけでなく、美容や健康にも役立つ食材として注目されている「さつま芋」。今回は、旬の時期や栄養価、選び方やレシピまで、さつま芋の魅力をぎゅっと詰め込んでご紹介します。


※画像はすべてイメージです


さつま芋に含まれる主な栄養素

栄養たっぷり!さつま芋に含まれる主な成分とその効果をご紹介します。

●食物繊維(特に不溶性):腸の動きを促し、便秘の予防や改善に効果があります。血糖値の上昇を緩やかにする働きもあります。

●ビタミンC:加熱しても壊れにくいのが特徴で、美肌効果や免疫力の向上に役立ちます。

● ビタミンB6:たんぱく質の代謝を助け、神経機能を正常に保つ働きがあります。

●カリウム:体内の余分な塩分を排出し、高血圧予防に効果があります。。

●ヤラピン:さつま芋独特の白い液体で、腸のぜん動運動を助け、便通を良くすると言われています。

●ポリフェノール:紫芋に多く含まれ、抗酸化作用によりアンチエイジングが期待できます。

さつま芋の旬はいつ?

さつま芋の収穫時期は9月~11月ですが、掘りたてよりも「貯蔵」した方が甘みが増します。そのため、10月~1月頃が最もおいしく食べられる旬の時期です。

スーパーで安く買えるのはいつ?

旬を過ぎた11月〜2月頃には、収穫後に寝かされた甘みの増したさつま芋が出回り、価格も安定しやすくなります。特売日や地元の直売所を狙うと、さらにお得に購入できます。



日本国内で生産量の多い地域


➀鹿児島県:全国シェアの約4割を占める圧倒的トップ。気候と火山灰土壌がさつま芋に適しており、焼酎原料にも利用されます。

➁茨城県:関東圏への出荷量が多く、焼き芋専用品種も盛んに生産されています。

➂静岡県: 紅はるかやべにはるかなどの甘みの強い品種が多く栽培されています
(農林水産省2022年データより)


世界でさつま芋の生産が多い国は?


➀中国: 世界の総生産量の約60%を占めるダントツの1位。飼料や加工品向けの栽培が中心です。

➁マラウイ:アフリカの国で、食糧としての重要度が高く、オレンジ色の品種でビタミンA強化も進んでいます。

➂ナイジェリア: 人口増加に伴い、さつま芋の重要性が高まり、主食の代替品として広く利用されています。
(FAO2022年統計データより)


新鮮なさつま芋を選ぶコツ


◎ 表面がなめらかで傷や黒ずみがない
◎ ふっくらとしていて持ったときにずっしり重い
◎ 切り口が乾いていて変色していない
◎ ひげ根が少なく、皮の色が均一
◎ 芽が出ていない(芽が出ているものは味が落ちます)



さつま芋の適切な保存方法


・新聞紙に包んで冷暗所(13~15℃)で保存します。
・冷蔵庫に入れると低温障害を起こすため、必ず常温保存が基本です。
・段ボールなどに入れて乾燥しすぎないようにしましょう。
・保存中に芽が出た場合は、早めに使い切るようにしてください。

家庭菜園での育てやすさとコツ

さつま芋は「つる性植物」で、広がりやすい反面、手間が少なく初心者にも向いている作物です。以下の点に気をつければ、庭でもしっかり育てられます。

育てやすさレベル:★★★★☆(初級)

◆必要な条件:
・日当たりが良く、水はけの良い土壌が理想です。
・深さ30cm以上の畝を作るとよく育ちます。

◆水やりのコツ:
・植え付け直後はたっぷり水を与えますが、その後は乾燥気味に育てたほうが甘みが増します。

◆受粉:
・品種によっては自家結実しますが、多くは受粉樹(異なる品種)を近くに植えることで安定収穫につながります。

地域にもよりますが、5月上旬〜6月中旬が植え付けの適期です。気温が安定して20℃以上になってからが目安です。

人気のさつま芋の品種(代表例)


🍠紅はるか: 甘さとねっとり感が特徴。焼き芋にすると蜜のような甘さになります。

🍠次郎(じろう)柿:シャキッとした食感で、日持ちのよさが魅力。

🍠シルクスウィート:滑らかな舌触りと上品な甘さ。焼き芋はもちろん、お菓子作りにも最適です。

🍠安納芋: 種子島産が有名で、焼き芋にするととろけるような食感。糖度が高くスイーツ感覚で食べられます。

🍠紅あずま:昔ながらのホクホク系。天ぷらや煮物に向いています。

🍠 紫芋(アヤムラサキなど):ポリフェノールが豊富で、見た目も鮮やか。スイーツにすると映えるため人気です。

簡単&おいしい!さつま芋を使ったレシピ

さつま芋の甘煮(レンジで簡単)

【材料(2人分)】
・さつま芋 1本(250g前後)
・砂糖 大さじ2
・みりん 小さじ2
・水 100ml
・塩 ひとつまみ
【作り方】
1.さつま芋はよく洗い、1cm程度の輪切りにして水に5分さらします。
2.耐熱容器にさつま芋・調味料・水を入れ、ふんわりラップ。
3.電子レンジ(600W)で7〜8分加熱。
4.ラップを外して全体を混ぜ、汁気を絡ませたら完成!
やさしい甘さで、お弁当にも常備菜にもおすすめです。


おわりに

さつま芋は「栄養」「味」「育てやすさ」「保存性」すべてに優れた、まさに万能な農産物です。秋冬の食卓を彩る定番野菜としてだけでなく、美容や健康、家庭菜園のパートナーとしても注目度は高まっています。

スーパーで見かけたら、ぜひ旬の甘さを楽しんでください。あなたの食卓にも“ほっこり”をお届けする存在になるはずです

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