秋の果物といえば、やはり「柿(かき)」を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。甘くて柔らかな果肉は、どこか懐かしい味わい。栄養も豊富で、美容や健康にも役立つ“日本のスーパーフード”ともいえる存在です。本記事では、柿の魅力をまるごとご紹介します。
※画像はすべてイメージです
柿は「柿が赤くなると医者が青くなる」と言われるほど、栄養価の高い果物です。以下のような栄養素が含まれており、健康維持に役立ちます。●ビタミンC:免疫力を高め、風邪予防や美肌効果があります。●カリウム:体内の余分な塩分を排出し、高血圧予防に役立ちます。●食物繊維(ペクチン):整腸作用があり、便秘の解消に効果的です。●β-カロテン:抗酸化作用があり、老化防止やがん予防に寄与します。●タンニン(渋み成分):二日酔い対策や、口臭予防にも効果があります。これらの栄養成分は、完熟の甘柿だけでなく、渋柿を干した「干し柿」にも凝縮されるため、幅広い食べ方で取り入れられます。
柿の旬は、10月〜11月が最盛期です。地域によって多少前後しますが、秋の深まりとともに糖度が増し、果肉が柔らかくなっていきます。朝晩の寒暖差があるほど、甘さが際立つのが柿の特徴です。
最も価格が落ち着いてお手頃になるのは、11月中旬~12月上旬です。この時期には市場に出回る量も多く、家庭用・贈答用いずれも選びやすくなります。干し柿用の渋柿なども豊富に出回るので、加工を楽しみたい方にもおすすめです。
➀和歌山県:日本一の柿の産地。温暖な気候と豊富な日照時間が甘みのある柿を育てます。➁奈良県:「刀根早生」「富有柿」などの代表品種が豊富。伝統的な栽培が盛んな地域です。➂静岡県: 気候条件が柿に適しており、九州を代表する果樹栽培地です。(農林水産省2022年データより)
➀中国: 圧倒的な生産量で世界市場を牽引。国内消費と輸出用の両方が盛んです。➁韓国:渋柿文化が根強く、干し柿などの加工食品が人気です。➂日本: 品質重視の甘柿中心。加工品や地方ブランドの開発も進んでいます。。(FAO2021年統計データより)
◎ ヘタがピンとしているもの …鮮度が高く、収穫から日が浅い証拠です。◎ 皮にハリとツヤがあるもの …果肉の水分がしっかり保たれていてジューシーです。◎ 全体が濃いオレンジ色のもの …完熟していて甘みが強い可能性が高いです。◎ 傷や黒ずみが少ないもの …日持ちしやすく、味も良好です。
【常温保存】(未熟な柿) →新聞紙に包み、風通しの良い涼しい場所で追熟させます。【冷蔵保存】(完熟な柿) → ラップに包むか、保存袋に入れて野菜室へ。 1週間ほど持ちます。【冷凍保存】(完熟または剥いた柿) →皮をむいてカットし、冷凍保存袋に。 シャーベット感覚で楽しめます。【干し柿加工】(完熟または剥いた柿) →渋柿を皮ごと吊るして干すことで保存性が大幅にアップ。 独特の甘さが楽しめます。
柿は果樹なので、庭植えが基本になります。手間がかかる一方、年々収穫量が増える楽しみがあります。育てやすさレベル:★★☆☆☆(上級)※接ぎ木苗の場合、初収穫までの年数: 約3~5年◆必要な条件:・日当たりのよい場所、風通しの良い土壌、水はけが良いことが重要です。◆水やりのコツ:・定植直後はたっぷり。成長期以外は土が乾いたタイミングで水やりします。◆受粉:・品種によっては自家結実しますが、多くは受粉樹(異なる品種)を近くに植えることで安定収穫につながります。11月〜翌年3月が適期。落葉期の休眠状態で植え付けるのが理想です。
●富有(ふゆう)柿: 甘柿の代表格。大きめでジューシー、万人に愛される味です。●次郎(じろう)柿:シャキッとした食感で、日持ちのよさが魅力。●刀根早生(とねわせ)柿:渋柿の改良品種で、早い時期から楽しめます。●平核無(ひらたねなし)柿: 種なしで食べやすく、干し柿にも適しています。●太秋(たいしゅう)柿:梨のようなサクサク感が特徴の大玉系新品種です。
柿と生ハムのサラダ柿を薄切りにし、生ハムと一緒に盛り付け。オリーブオイルとレモン汁、塩でシンプルに味付け。ワインのお供にも最適です。柿ヨーグルトスムージー完熟柿、無糖ヨーグルト、はちみつ、氷をミキサーで混ぜるだけ。朝食にもおすすめ。柿の白和え角切りにした柿とほうれん草を白和えに。ほんのり甘く、秋らしい副菜になります。
柿ヨーグルトスムージー完熟柿、無糖ヨーグルト、はちみつ、氷をミキサーで混ぜるだけ。朝食にもおすすめ。柿の白和え角切りにした柿とほうれん草を白和えに。ほんのり甘く、秋らしい副菜になります。
柿の白和え角切りにした柿とほうれん草を白和えに。ほんのり甘く、秋らしい副菜になります。
柿は秋にしか味わえない贅沢なフルーツでありながら、栄養価も高く、美容や健康にもうれしい効果を持っています。保存や加工もできるため、賢く取り入れることで食卓の幅が広がります。もしご自宅に庭がある方は、家庭菜園としての育成にも挑戦してみてはいかがでしょうか?旬の味覚「柿」を通じて、秋をまるごと楽しんでくださいね。