ナスは夏野菜の代表格として知られ、日本の食卓に欠かせない存在です。焼きナスや揚げナス、漬物、炒め物など、調理法は多彩で、家庭料理でも活躍の場が広がります。でも、ナスの栄養や保存方法、育て方、品種の違いなど、意外と知らないことも多いのでは? この記事では、ナスの魅力を改めて掘り下げ、より賢く、より楽しくナスを味わうための情報をたっぷりお届けします。
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ナスは90%以上が水分でできているため、低カロリーでヘルシー。暑い季節にぴったりの食材です。以下に主な栄養素とその効果を紹介します。●ナスニン(ポリフェノールの一種):抗酸化作用があり、老化防止や生活習慣病予防に期待できます。●食物繊維:腸内環境を整え、便秘解消に役立ちます。●カリウム:余分な塩分を排出し、高血圧予防に効果的です。●葉酸:貧血予防や細胞の生成に関与、妊娠中にも重要です。●ビタミンB群(B1・B6など):疲労回復や神経の働きをサポートします。ナスは見た目がツヤツヤとして美しく、涼しげな印象もあり、食卓の彩りとしても優秀です。
ナスの旬は6月〜9月。特に7〜8月は日照時間も長く、甘味と柔らかさが際立つ「旬中の旬」です。地域によって出荷のピークに差はありますが、夏の暑さでぐんぐん育ったナスは、実がしっかりしており、旨みも凝縮。まさに、最もおいしく食べられる時期です。
ナスは夏野菜として出回る量が増える7月〜9月が価格も安定し、お手頃に購入できます。旬を過ぎるとハウス栽培に頼るため、価格は徐々に上昇傾向に。まとめ買いしたいのは8月!家庭料理のレパートリーにも使いやすく、常備菜や保存食づくりにも重宝します。
➀高知県:温暖な気候と日照時間の長さで品質が高く、周年出荷も盛ん。ブランド化された品種も多い。➁熊本県:大玉でしっかりとした果肉が特徴。水ナスの栽培も行われており、出荷量も多い。。➂群馬県: 関東圏への安定供給地。夏季の昼夜寒暖差が風味豊かなナスを育む。(2021年 農林水産省統計より)
➀中国: 世界の約6割を占める圧倒的な生産量。家庭料理にナスを多用する文化が根付いている。。➁インド:多様な品種が存在し、スパイスと合わせた料理が多い。伝統的な栽培法も継続。。➂エジプト:地中海沿岸で栽培される品種が多く、ヨーロッパ市場向けの輸出も活発。。(2022年 FAO統計)
◎ヘタの切り口がみずみずしい◎ヘタのトゲが鋭くピンとしている◎手に持ったとき、適度に重みを感じる◎全体がふっくらと丸みを帯びているこれらのポイントをチェックすれば、新鮮でおいしいナスが手に入ります。
【常温保存】(2〜3日以内に使う場合) →新聞紙に包み、風通しの良い日陰に置く。【冷蔵保存】(1週間以内で食べきる場合) →ラップで包み、野菜室へ。乾燥に注意。【冷凍保存】(長期保存向き) →カットして素揚げ・下茹でしてから冷凍。炒め物や煮物に再利用しやすくなる。水分が多い分、冷蔵での乾燥や低温障害に注意が必要です。
ベランダや玄関先など、プランターや鉢を使ったコンテナ栽培が十分に可能で、都市部の家庭でも人気があります。育てやすさレベル:★★★☆☆(中級)◆必要な条件:・日当たりがよく風通しの良い場所・連作障害を避けるため同じ場所での連続栽培はNG◆水やりのコツ:・乾燥に弱いので、朝夕たっぷり水やり・特に開花期と実が膨らむ時期は水切れ厳禁◆受粉:・基本的には自家受粉が可能・虫が少ない環境では、筆や綿棒で軽く花の中心をなぞることで人工授粉をサポート4月中旬〜5月上旬(寒冷地は5月中旬〜)が苗植えの時期にぴったりです。
●千両ナス: スーパーで最もよく見かける定番。焼いても煮ても万能。●水ナス:果肉がやわらかく生食向き。ぬか漬けで人気●長ナス:煮崩れしにくく、炒め物や揚げ物に向く。●米ナス: アメリカ原産で大ぶり。肉詰めやグラタンなど洋風料理にぴったり●賀茂ナス(京都):丸くて厚みがあり、田楽や煮物に最適。京野菜としても有名。
焼きナスのしょうが醤油がけ【材料(2人分)】ナス…2本しょうが(すりおろし)…小さじ1醤油…大さじ1ごま油…少々【作り方】1.ナスの皮に切れ目を入れ、魚焼きグリルまたはフライパンで皮ごと焼く2.皮が焦げて柔らかくなったら冷水で皮をむく3.食べやすく切り、しょうが醤油をかけてごま油を数滴たらす暑い日にもぴったりの一品。冷蔵庫で冷やしてもおいしく召し上がれます。
ナスは、夏の恵みを感じさせてくれる食材。選び方、保存法、育て方、そして料理まで、知れば知るほど奥深く、そして日々の暮らしに寄り添ってくれる存在です。今年の夏は、旬のナスをもっと上手に取り入れて、食卓を彩ってみませんか?